プラズマ質問箱
No.016
低温プラズマの特徴と電子温度・ガス温度の意味
その他
プラズマには大きく分けて熱プラズマと低温プラズマがあり、低温プラズマが半導体製造プロセスなどの産業応用にひろく使われていると思いますが、低温プラズマとはどういうものなのでしょうか。少し調べると電子の温度は高温で、ガスの温度は室温で非平衡状態を指すと書いてあります。具体的に電子温度やガス温度とは何を意味しているのかよくわかっておりません。教えてもらえると助かります。
質問者情報
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職業
その他
氏名(ニックネーム)
サタモニ参加者
回答1
プラズマ内の自由電子はいろいろな向きにいろいろな速さをもって熱運動をしており、個々の電子の運動エネルギーはそれぞれ異なった値をもっています。それらのすべての電子について平均して,その電子1個の熱運動エネルギーの式に当てはめて算出した温度が電子温度となります。そのため、電子温度が高いというのは低いエネルギーをもった電子もいますが、高いエネルギーの電子がたくさん存在するということで、電子温度というのはエネルギー分布の広がりをさします。
ガス温度のほうは、分子だと電子同様に熱運動をしめす並進温度があって、さらに回転温度や振動温度などの種々の温度がありますが、並進温度がガス温度をさしています。
回答者情報
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職業
大学教員
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所属
低温プラズマ科学研究センター
氏名(ニックネーム)
堤

